【8日目(8/15(金))十勝清水〜函館】

◆本日のテーマ◆岬の風に吹かれベルクは何を想うのか


<サクサク!>
<岬をめざして>
<岬は暴風雨>
<夕陽を追いかけて>


<サクサク!>

今日は、襟裳岬をぐるっと回って、函館まで行く予定。
予約したフェリーは明日の未明3:50発の予定だ。
時間は十分あるものの、走行距離が長く、昨日の運転疲れも取り切れていないので、
事故を起こさないよう気をつけなくては。
天気は曇りだが、なんとか持って欲しいな。しかし襟裳岬までの海沿いは雨模様のようだ。

昨晩は、例の“究極の露天風呂”にも入れたし、運転疲れで早めに寝てしまった。
それでも朝はゆっくりと朝食を取って、9:28、宿を出発、帯広に向かう。
帯広に向かう目的は、有名な六花亭の本店に行くこと。
なんでも本店でしか食べることの出来ないお菓子があるというのだ。
実は前回も寄る予定だったのだが、時間が取れず泣く泣くパスしたのである。
今回はラビの強〜〜〜〜い要望で、行くことにしたのである。

国道38号の一つ南側の道路(道道ではない)を通って、芽室〜帯広へと向かう。
帯広駅近くの六花亭本店には10:20到着。
しかしお盆の時期でもあり、既に店の裏の駐車場は満車。駐車待ちの車が列を成している。
仕方が無いので近くのコインパーキングへ車を止める。ベルクは留守番だね。
昨日のロングドライブの疲れがまだ取れていないようなので、丁度いい。寝ていなさい。

ということで六花亭へ繰り出す。
しかし朝からすごい人出だ。
1Fの裏玄関を入ったすぐのところに目指す“サクサクパイ”の売り場がある。
列に並んで、やっとゲットした。
これは、本店だけの限定商品で、なんと賞味期限が3時間(!)というもの。
周りはサクサクのパイ生地で、中はカスタードクリームがたっぷり詰まっている。
しかも、すぐに食べることが出来るように、入り口の横にスタンドのテーブルと、なんと
無料のコーヒーも置かれていて自由に飲むことが出来る。太っ腹だ。
ん〜、やるな六花亭。

サクサクパイ
サクサクパイ。100円!
手前のコーヒーはサービス!


ふう、朝から満足してしまった。

お土産を買い、10:56、出発。
国道236号を南下し、襟裳岬を目指す。

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<岬をめざして>


途中、前回の旅行で寄った愛国駅と幸福駅の跡を横に見て進む。今回はパスだ。
前回はほとんど観光客もいなくて、なんか廃線のわびしさが漂っていたが、今回は車が
いっぱい停まっているのが見える。
あれじゃあ昔の姿に静かに思いを馳せる、なんてことは出来ないだろう。なんだかなあ。

途中、交通量の多い国道を避けて道道55号に迂回したりして、広尾町に入る。
ここからの海沿いの国道336号は“黄金道路”という。
この先はずっと断崖が続くので難工事だったらしいが、黄金を敷き詰めたくらいのお金が
かかったのでこの名がついたらしい。
12:26、先が長いので、ここでガソリンを給油する。

海沿いに出てすぐの所にある“フンベの滝”に寄る。
道路のすぐ脇の、崖になっているところから直接地下水が湧き出して、そのまま滝になって
いるという珍しい滝である。

フンベの滝 道路のすぐ脇にある 全体はこんな感じ
フンベの滝の前で
よそ見をするベルク
道路のすぐ脇にある 全体はこんな感じ


海沿いに出たとたんに弱い霧雨が降り出して、しかも脇を車がビュンビュン通り過ぎていくので、
ベルクを看板の前に座らせて写真を撮るときには気を使った。
海の方に飛び出したら終わりだもんね。

ということで写真を撮って早々に出発。
海岸沿いを南下する。
海のすぐ近くまで断崖がせまり、その下をくねくねと道路がへばりついている。
また、小さなトンネルや覆道が連続し、難工事だったことは想像に難くない。

海沿いの断崖に道路がへばりついている 黄金道路の碑
海沿いの断崖に道路がへばりついている 黄金道路の碑


庶野から国道336号は右に分かれ山の中に。我々は道道34号に入り、襟裳岬をめざす。
ここから襟裳岬の手前までは百人浜と呼ばれ、広大な砂浜が広がる。
天気が良ければとっても気持ちがいいだろうな、という感じの砂浜だ。
北海道には、意外とこのような広い砂浜が少ない。
断崖が海まで迫っているか、ゴロタ石の海岸が多い。なぜなんだろうか。

百人浜
広大な百人浜


天気は相変わらず弱い霧雨が降ったりやんだりしている。また、だんだん風も強くなってきた。
さあ、いよいよあの襟裳岬が見えてきたぞ。


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<岬は暴風雨>

13:35、襟裳岬に到着。
ここはほとんど一年中、強い風が吹いているらしい。確かに強い風が吹き付けている。
おまけにガスまで出てきた。
岬自体は駐車場にみやげ物屋が連なり、観光地という感じだが、この風雨とガスによって、やっぱ
端っこまで来たんだなあ、との思いを強くする。

取りあえず展望台の方まで行くことにする。
雨は弱いが風が強いので、傘だと吹き飛ばされてしまう。そこで雨合羽で完全武装して行くことにした。

雨と風が吹き付ける ねえ、どこで写真撮るのさ
雨と風が吹き付ける。
おまけにガスでよく見えない。
ねえ、どこで写真撮るのさあ。


展望台からはガスで景色がよく見えない。
とりあえず襟裳岬に来た証拠写真を撮ることにする。

ここがいいかな 早く撮ってよ
ここがいいかな。
おすわり!
早く撮ってよね。
こんな天気の日にまったく。
ぶつぶつ・・・・・


展望台からは岬の先がかろうじて見える。十勝山脈がここで海に落ち込んでいるのだ。
と、横のほうを見ると、まだこの先に行くことの出来る遊歩道が、ず〜っと伸びているではないか。

岬の先っぽ 道が続いている
展望台から岬の先っぽが
かろうじて見える。
先端へ遊歩道が続いている。


せっかく襟裳岬まで来たのだから先っぽを見てみたい、ということで、遊歩道を行くことにする。
しかし、進むにつれて、ますます風が強くなってくる。
逆にガスは少し晴れてきたようだ。

先端へ向かう
先端へ向かう。
風がものすごくなってくる。


先端はちょっとした広場になっていて、海の先に続いている岩礁がよく見える。
ここは北海道で一番大きなゼニガタアザラシのコロニーになっているそうだ。
でも残念ながら、肉眼ではアザラシの姿は見られなかった。双眼鏡を持ってくれば良かったなあ。

しかし、岬の先端はすごい風だ。立っているのがやっとという感じ。
ベルクは歩いていると風に押されてよろよろしていた。しっかりしろよ!

立っているのがやっと 飛ばされちゃうよ
立っているのがやっと。ガスが少し晴れてきた。 早く撮って!飛ばされちゃうよ!


襟裳岬のパノラマ画像はこちら(121KB)


もう少し景色を楽しみたい気持ちもあったのだが、この風ではたまらないので、早々に駐車場に戻ることにする。

駐車場に戻り一息ついたらお腹が空いてきた。
今日はフェリー泊なので食べておいた方がいいだろう、ということで遅い昼食にする。
目の前のみやげ物や兼食堂に入る。
せっかくなので何か名物を、と思い、つぶ貝のどんぶり“つぶ丼”にした。
結構期待したのだが。。。。。。。。。
親子丼の鶏肉の替わりに、つぶ貝の切り身が入っていると思えばいい。
つぶ丼というよりも、玉子丼のつぶ貝添えという感じ。
なんだかなあ。わざわざチョイスする価値無し。

つぶ丼
つぶ丼。イマイチ・・・・・・


お腹も膨れたので14:58、出発。


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<夕陽を追いかけて>

出発して岬の反対側に回り込み、少し行くと雨は上がり、雲は多いもののまずまずの天気になった。
地面は濡れた跡が無いので、こちら側は朝からこんな天気だったのだろう。
岬を挟んでこんなに天気が違うなんて面白いものだ。

岬を挟んで天気が違う
岬を挟んだ日高側はまずまずの天気
(上部の青いのは車のフロントガラス)


道道34号から再び国道336号に戻り、苫小牧方面へ。
進むにつれ、先日の台風10号の豪雨による爪跡があちこちに見えてきた。
道路わきの崖は崩れ、路面には土砂が流れた跡があったり、
また海側の路肩が一部崩れて応急で復旧処置をしてあるところもあった。
特に河川敷は一面の土砂や流木で覆われ、“洪水”の跡が生々しく残っていた。
今回の旅行の北海道1日目の、日勝峠での超・豪雨が思い出される。
ホントに凄かったもんなあ。

と、淡々と走っていたが、並行して走るJR日高本線に列車が全然来ないことに気づく。
その理由がしばらくして判った。
線路の下の土砂が崩れて、線路が宙ぶらりんになってしまっていたりして、とても列車が
走れるような状態ではないのである。
今走っている国道336号が全通しているということを、有難く思わなくてはならないなあ。
自然災害への備えは忘れてはならないことを思い知ったのである。

どこまでも続く海沿いの道を(途中の日高幌別から国道235号に名称が変わっていた)
走っていたが、今夜のフェリー泊のために、早めに風呂に入っておこう、ということで、
新冠町の“レ・コードの湯”という温泉施設に寄ることにする。
へんな名前だ、この町はなにか音楽と関係があるのか?
まあ、どうでもいいけど、もうちょっといい案は無かったのかねえ。
16:46、レ・コードの湯に到着。

レ・コードの湯
新冠町のレ・コードの湯


でも、施設自体はまだ新しくて気持ちがいいなあ。
露天風呂の目の前には馬が放牧されていて、昼間ならば草をはむサラブレッドと、その向こうに
広がる太平洋を見ながら入れるのである。

満足して、17:55出発。

走り出すと、ちょうど進行方向に夕陽が沈もうとしている。
きれいな夕陽だ。
海に沈む夕陽を眺めながら、ただひたすら道を進んでいく。

夕陽がきれい 太平洋に沈む夕陽
夕陽がきれいだ 太平洋に沈む夕陽


門別を18:26通過。
鵡川から、日高自動車道に乗る。
ここの鵡川IC〜厚真IC間は、先日の8/10に開通したばかりである。
しかも、この先の苫小牧の手前の沼ノ端ICまでは、暫定的に無料開放されているのである。
有難く通行させてもらう。時間が稼げる。運転も楽だしね。

沼ノ端ICを降り、道道259号から国道36号に入る。
苫小牧のフェリーターミナルが近づくにつれ、関東方面ナンバーの車が多くなってくる。
みんな苫小牧からフェリーに乗って帰るのだろう。
でも、我々はこれからまだ250km以上走らなくてはならないのである。ふ〜。

苫小牧を19:29通過。ここからは、国道36号をひたすら行くことになる。

室蘭を20:35通過。夕食はコンビニで弁当を買って、道路わきのパーキングで食べることにする。
まだまだかなりある先のことを考えると、のんびり食事など出来なかったのである。
室蘭からは国道37号に変わり、同じく海沿いを行く。

長万部を22:41通過。国道5号に変わる。

23:42、森町でガソリン給油。行きにも寄ったガソリンスタンドだ。
なんと給油してくれた人も同じ人だった(だからって別になんでもないんだけど。。。)。

国道5号〜函館新道〜函館江差自動車道を通り、24:41、函館フェリーターミナルに到着。
ふ〜、しかし今日もよく走ったなあ。

フェリーターミナルは車でいっぱいだ。
しかも、あんなに閑散としていた待合所も人でごったがえしている。ふ〜。
早速、乗船手続きをして、車を埠頭の近くに移動し、乗船を待つ。
待ちの時間を利用して、ベルクをシッコと散歩に連れ出す。
埠頭の端からは、函館山が夜空に浮かび上がって見えた。

函館フェリーターミナルからみた函館山
函館フェリーターミナルからみた函館山


もう北海道ともお別れかあ。なんかあっという間だったなあ。
明日(日付的にはもう“今日”なんだけど)は盛岡で知り合いに会って、後は家まで一直線だ。


【本日の走行距離:605.2km】


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