【3日目(9/19(日))ウトロ〜根室】

<雨の知床五湖>
<うお!こんな所に!>
<あそぼうぜ!>
<最果ての地でエスカロップに出会う>


<雨の知床五湖>

2日ぶりにちゃんとした布団で寝たので、ぐっすりと熟睡できた。
天気予報では、今日はあまり天気が良くないとのこと。
大丈夫かなあ。
ベルクの朝の散歩の時に知床峠の方を見てみると、雲がかかっている。
山の方は雨が降っているようだ。

ウトロの海と知床連山のパノラマ画像(93.6KB)


今日の予定は、知床五湖に寄りレヴン&グワイ家にお邪魔して、その後納沙布岬まで
行く予定だ。

知床五湖は昨年の旅行でも行ったのだが、昨年はクマの出没により一湖と二湖まで
しか行けなかったのである。
今回は五湖全部を回れるというので、急遽行ってみることにした。

8:25、宿を出発。
国道334号を知床峠方面に行き、途中から道道93号に左折する。
8:45、知床五湖の駐車場に到着。
残念ながら雨だ。結構降っている。
しかし、ご存じのようにここは犬連れ不可(クマを刺激しないため)なので、
人間だけなら雨合羽を着ていけばいいさ、ということで出発する。
ベルクは車で留守番だ。

知床五湖の案内図(105KB)


犬連れ禁止の看板(67.4KB)


雨だというのに結構観光客がいる。
ここは、知床観光ツアーには必ず組み込まれているからねえ。
たいていは一湖とニ湖だけ見て帰っちゃうんだけどね。

まず、一湖に到着。
ここは、まだ観光客がたくさんいる。

知床五湖(一湖)
知床五湖(一湖)。


次に二湖に向かう。
遊歩道は森の中を通っていて、昨年はこの近くでエゾシカの親子に出会った。
今回は雨が降っているし、時間的にまだ早いので姿を見かけることはないかも。

湖畔の遊歩道
湖畔の遊歩道。


ほどなくニ湖に到着。

知床五湖(二湖)。
知床五湖(二湖)。


二湖のパノラマ画像(88.4KB)


ここで道は二手に分かれる。
ここで駐車場へ戻れば全部で30〜40分の行程、この先の三湖〜五湖まで行くと
1時間半近くかかるのだ。
なので、ツアーで来た観光客の大部分はここまでで戻っていく。
また、昨年はここから先はクマの出没で通行禁止になっていたので、しょうがなく
あきらめたのである。
しかし、今回は迷わず三湖に向かって遊歩道を森の中へ行く。

二湖から三湖に向かう木道。
二湖から三湖に向かう木道。


さすがにぐっと人が少なくなるので、今にも何かが現れそうな雰囲気だ。

木道の脇の森
木道の脇の森。
今にもクマが出てきそう。


二湖の脇を通り、三湖に到着。
三湖は真ん中に島があり、また岸まで森が迫っていて一番神秘的だ。

知床五湖(三湖)
知床五湖(三湖)。


三湖の周りをぐるっとまわり、隣の四湖へ。
四湖は五湖のなかで一番小さい湖だ。

知床五湖(四湖)
知床五湖(四湖)。


さあ、最後の五湖だ。
ここまで来るとさすがに疲れるなあ。

知床五湖(五湖)。
知床五湖(五湖)。


駐車場に戻る。
全部で1時間ほどかかった。ふ〜、疲れた。
木道が設置してあるところはいいのだが、森の中はアップダウンが多く歩きづらい。
しかも木の根が露出しているので、つまずかないように注意しなくてはならず、
気を使う。今日は雨で滑りやすいし。

車に戻ると、ベルクは寝ていたようで、ぼ〜っとしている。
よく寝られたんだろうなあ。
9:58、知床峠に向けて出発。


TOPへ



<うお!こんな所に!>

道道93号を戻り、国道334号を知床峠へ左折。
知床峠からは、羅臼岳が見えるはずなのだが、今日は雲の中だった。残念。
峠から羅臼側を望むと、海の代わりに雲海が見えた。

知床峠から羅臼側を望む
知床峠から羅臼側を望む。


峠は停まらずにそのまま通過し、羅臼の町まで下る。
そして、半島の先端方面に向けて、断崖と海に挟まれた道道87号を行く。
この道は、知床半島の先端までは行けなくて、途中で途切れている。
その、途切れている所を見てみたい、ということで行ってみることにしたのである。

途中の集落の小学校の校庭に、何やら大きな物がいる。なんだあ?
車を停めてよく見ると、なんと、エゾシカの雄同士が、角をつき合わせて闘って
いるではないか。
よくテレビで見るように、頭を下げて勢いをつけて、ガシャンと(実際はそんな音は
しないが、、、)ぶつかり合っている。

雄シカ同士の権力争い?
小学校の校庭で。
雄シカ同士の権力争い?


観光客が2〜3組、車を停めて写真を撮っているが、地元の集落の人たちは、
別段気に留めるでもない。
よくあることなのだろうか。
帰り道には、民家の横で草を食べているエゾシカの集団がいたし、なんとも
驚かされることばかりだ。

11:04、道道87号が途切れているところまで来た。
これから先、知床岬方面には、車道はおろか人の歩ける道もない。
また、国立公園でもあり、自然保護の観点から突端の知床岬一帯は、海からの上陸も
禁止されているのである。
ここまでは道沿いに民家もそれなりにあり、あまり“最果て”の雰囲気は無かったが、
これから先には、しばらく漁師さんの番屋が並んでいるだけで、その先には何もない。

知床半島の果て 道道の起点の標識
知床半島の果て。
これから先に道は無い。
道道の起点の標識


しばらくうろうろして、11:18、出発。来た道を戻る。

途中、セセキ温泉を見学。
ここは、海岸の岩の間から湧く温泉で、満潮になると完全に海に没してしまうという
とんでもない温泉だ。
しかし、先週までで今年の営業は終わりとのこと。
ま、時間も無いし入る予定は無かったんだけどね。
道路脇から湯舟(?)を眺めることができた。

セセキ温泉
セセキ温泉。
完全に海の中。


すぐ近くには、道路脇の崖にかかる滝もあった。

セセキの滝(112KB)


写真だけ撮って出発。
さて、レヴン&グワイ家に急がないと。


TOPへ



<あそぼうぜ!>

羅臼の町まで戻り、そのまま通過。
国道335号を標津方面へ向かう。
標津町の手前で右折し、山の方に上っていく。
広い牧場を左右に見ながら数km行くと、ドーム型のレヴン&グワイ家が見えてきた。
12:07、到着。
とたんに、ベルクがふがふが、ひんひん、言い出した。
うるさいったらない。
レヴンのことを覚えているのだろうか。
昨年会ったときはまだレヴンも小さくて、グワイはまだ生まれてもいなかったのだけど。

おネーちゃん、誰か来たよ
(グ・左)おネーちゃん、誰か来たよ。
(レ・中)前に見たことあるような。。。。


レヴンには昨年も会っているし、女の子には甘いベルクであるが、
男の子には、年下だろうがなんだろうが突っ張っていくのである。

久しぶり 仲良くね
(レ・中)お久しぶり。
(ベ・左)や、やあ、よろしく。(腰が引けるベルク)
(グ・右)何だコイツ。弱そうだな。
(ベ・右)よ、弱くなんかないやい。
(グ・左)そうか?
(レ・中)二人とも仲良くね。


グワイとベルクが顔を付き合わせていると、レヴンが間に割って入り、まるで 仲を取り持とうとしているようだ。

やるか!
(ベ・右)や、やるか?
(グ・左)やるか!
(レ・中)やめなさいよ、二人とも。
まったく、子供なんだから。


なんだかんだでベルクも楽しんだことだろう。
我々はというと、まるで素敵な別荘のようなドームハウスにため息をつきながら、
ランチをごちそうになる。

我々から見ると、こういうところで暮らすことができて、うらやましい。
目の前には、なだらかに下る草原が広がり、その先は根室海峡が広がる。
今日は見えないが、天気が良ければ海の向こうの国後島の山肌まで見えるとのこと。
こういうところで暮らすと、少しぐらいの小さな事はどうでも良くなってしまいそうだ。

最後に庭先で記念写真を撮る。
ベルクとグワイを押さえていると、その間をレヴンが行ったり来たりして、
なだめているようだ。面白いなあ。

ベルクとグワイの間を行ったり来たりするレヴン。
ベルクとグワイの間を
行ったり来たりするレヴン。


13:38、出発。
名残惜しいが広い北海道のこと、先を急がないと今日中に着けなくなる。

国道335号まで戻り、海沿いを根室に向けてひた走る。
標津を通過し、国道244号へ。
野付半島を左に見ながらさらに走る。

途中の、白鳥台というパーキングで小休止だ。14:18。

白鳥台からみる根室海峡
白鳥台からみる根室海峡。


海の眺めも素晴らしいのだが、それよりも目立つのは何やら不思議な像である。
海に向かって何かを叫んでいるのである。

なにか叫んでるけど、なにかあるの? その名も“叫び”
なにか叫んでるけど
なにかあるの?
その名も“叫び”。


どうやら、北方領土の返還を願う像のようだ。
今日は見えないのだが、国後島の方向に向けて叫んでいるのだろう。
そんなこともベルクにはどうでもいいようだ。
相変わらず、地面の匂いを嗅いでばかりいた。

さて、まだまだ先は長いのだ。
14:27、すぐに出発だ。


TOPへ



<最果ての地でエスカロップに出会う>

しばらくして、国道は風蓮湖の周りをぐるっと回り込むように右にカーブを切っていく。
といっても道の両側は原生林で、湖は見えないんだけどね。
そして、やっと国道44号にぶつかり、根室方面へ左折。
この国道44号は釧路−根室間の幹線国道で、大型車も多くスピードが出ない。
(といっても60km以上で流れているんだけど。。。。)
途中、今夜泊まるコテージの前を通過するので、どうせならチェックインを先に
してしまおう、ということになった。
そうすれば、納沙布岬でチェックインの時間を気にせずゆっくりできるしね。
そのコテージは、いままでぐるっと回ってきた風蓮湖の、南の端のほとりにあるのだ。

15:23、到着。
国道沿いにあるレストランの、裏手にそのコテージがあるのだ。
受付は、レストランで。代金は前払いだ。
その後、ご主人が裏手にあるコテージに案内してくれる。

簡単な説明を聞いて、鍵をもらう。
素泊まりなので、夕食はレストランで食べるらしい。
ま、時間が自由になるので助かる。
また、明日は出発が早めなので朝食はいらない、と言うと、「じゃ、出発の時に鍵は
このドアの横に掛けておいて下さい」とのこと。
代金前払いなので、朝は勝手に出ていっていいよ、ということらしい。
アッケラカンとしているというか、何というか。。。。
まあこれはこれで、余計な気を使わなくていいんだけどね。

コテージはまだ新しくてきれいだ。
そして、ほんとに風連湖のほとりに建っているのだ。
コテージのドアを開けると、目の前に風連湖の巣晴らし景色が広がる。
朝は気持ちいいだろうなあ。

今日の宿のコテージ。
今日の宿のコテージ。


宿の前から見る風連湖(169KB)


荷物を置いて、15:37、納沙布岬に向かう。

国道44号から根室市街で道道35号に入り、半島の北側を東へ。
根室市街を過ぎた頃から霧が出てきた。
岬に近づくにつれて、どんどん濃くなる。

16:13、納沙布岬に到着。
霧がすごくて、最東端の地という雰囲気を一層強いものにしている。

霧の納沙布岬公園 納沙布岬の証拠写真
霧の納沙布岬公園。 納沙布岬の証拠写真。


実家へのお土産を買うため、駐車場の周りにいくつかある、カニの浜ゆでの店に入る。
カニの種類は色々あるが、根室といえば花咲ガニだろう。
北海道でも根室の周辺でしか捕れないというカニだ。
しかも漁期は夏の3ヶ月間ほどだけだとのこと。貴重なのだ。
お店では、サービスで鉄砲汁も振舞われていた。
ん〜、うまいなあ。あったまる。

花咲ガニの鉄砲汁
花咲ガニの鉄砲汁。


さて、昨年は時間が無くて行かなかったが、今回は岬の先端にある灯台まで行って
みることにした。
霧笛が海に向かってボォーッ、ボォーッ、っと鳴っている。

納沙布岬灯台。
納沙布岬灯台。


灯台の裏に回ってみる。
ここが本当の最東端だ。
霧笛の設備が海に向けて建っているのだが、ボォーッ、ボォーッ、っと物凄い音量で、
体全体が揺さぶられるようだ。(>_<)
でも、このくらいの大音量じゃないと遠くの船には届かないんだろうなあ。
と思いながら海を見てみると、なんとすぐそこに難破した船が無残な姿をさらしている。
この間の台風で座礁したのだろうか。

岬には座礁した難破船が
岬には座礁した難破船が。


霧笛にベルクがビビッているので、早々に立ち去ることにする。
16:53、出発。

道道35号を根室市街へ。
来た道とは反対側の半島の南側を通る。

根室へ戻る霧の道道35号
根室へ戻る霧の道道35号。


根室市街から道道310号に入り、花咲岬に向かう。
暗くなる前に着けるかなあ。
花咲の町を通過し、花咲港の横を岬に向かう。
17:33、到着。
もう真っ暗だ。結構広い駐車場に車は一台もいない。

この岬には車石という、柱状節理の岩が放射状に並び、まるで車輪のように見える
岩があるのである。
国の天然記念物であるが、まあ、見て面白いものでもないなあ。
ウトロ港のゴジラ岩の方がずっと面白い。(^。^;)
一応写真は撮ったのだが、もう暗くて何が何だかわからないので、ココに載せるのも
止めにした。

花咲岬にて 花咲岬灯台
花咲岬にて。
もうこんなに暗い。
花咲岬灯台。


寒くなってきたので適当に切り上げて、17:47、出発。宿に戻ろう。
途中でガソリンを給油し、道道310号から道道142号〜道道780号を経由し、
国道44号に出て、コテージに戻る。
18:29、到着。
荷物はもう運んであってあとは特にやることもないので、ベルクを車に残して食事をしに
表のレストランへ。

さて、噂のエスカロップである。
皆さんは“エスカロップ”と聞いて何を連想するだろうか。
ドリンク栄養剤?・・・それはエ○カップ。
北海道名物の果実?・・・それはハスカップ。
ベルクパパの好きなもの?・・・それはDカッ。。。あわわ(^。^;)

実は“エスカロップ”とは、タケノコ入りのバターライスの上に薄切りの
カツを乗せ、デミグラスソースがかかった根室生まれの洋食、である。
インターネットによると、根室市民でこの“エスカロップ”を知らない人は
いないらしい。
また、根室市内の食堂や喫茶店でメニューにエスカロップの無い店は無いらしい。

今回の北海道旅行の目的の一つに、このエスカロップを食べることがあったのだ。
昨年、根室に来たときは、時間が無くてゆっくり昼食を食べるヒマも無かったし。

これがエスカロップだ!
これがエスカロップだ!


味はというと、まあカツカレーのカレーがデミグラスソースになったようなものかなあ。
それなりにおいしいし、結構ボリュームがあるので満足ではある。
毎日食べようとは思わないけど。
沖縄の“タコライス”と同じ様な類の食べ物だなあ。

明日は岬をいろいろ巡って、夕方には白糠町のシロ君と会う予定だ。
楽しみだなあ。

TOPへ


【本日の走行距離:321.9km】


前のページへ戻るよ 次のページへ行くよ