【2日目(9/18(土))函館〜ウトロ】

<夜の高速道路をひた走る>
<高速道路のSAで馬に遭遇!>
<湖が真っ赤に染まる>
<知床だぁ>


<夜の高速道路をひた走る>

今回は珍しいことに自分で目が覚める。まだ夜中の1時30分だ。
顔を洗って眠気を覚まし、着替えをする。
今日は、まだまだ先が長いのである。

ほどなく、到着のアナウンスが大音量で流れる。
しかし、このアナウンスが男声で耳障りなんだよなあ。
この航路はすぐに折り返し便になるので、眠り込んでしまわれては困るから
わざと耳障りな音楽、アナウンスにしているのだろうか。

支度をして、部屋を出る。
このフェリーには、広めのラウンジ等がある。
我々はいつも夜行便なので寝ているのだが、昼間なら二等にしてここで過ごすのも悪くないかな。

フェリーの内部 フェリーの内部
フェリーの内部。
(ラウンジ)
フェリーの内部。
(エントランス)


また、下のカーデッキへはエスカレータが設置されているので、荷物が多いときは楽だね。

カーデッキへはエスカレータで下りる。
カーデッキへは
エスカレータで下りる。


今回は9月の連休前ということもあり、上層のカーデッキは1/4くらいの入りだった。
思ったよりも少なかったなあ。

カーデッキの様子
カーデッキの様子。
1/4くらい埋まっていた。


我々の車の前には競走馬の輸送車があり、中ではお馬さんが食事中であった。(^。^;)
(お馬さんの食事姿は、フラッシュで驚かせてはいけないと思い撮れませんでした)

競走馬の輸送車。
競走馬の輸送車。
お馬さんは食事中でした。


で、車に戻り待機。上層階はいつも後回しだ。しょうがないけどね。
ちなみに、ベルクはいつものようにボーっとしていた。(ーー;)
ま、眠れたのなら良しとしよう。

しばらくして斜路が下り、我々も外に出る。
4ヶ月ぶりの北海道だ。

気温は思ったほど低くはない。18℃くらいだ。雨がしとしと降っている。
とりあえず、いつもの緑地帯に行きベルクのシッコをする。
しかし、いつもここでベルクのシッコをするのだが、雰囲気がなんか違う。
ここは、背の低い松の木が数本と、その他は芝生のような、雑草のような草が一面に
生えていたのだが、よく見ると今は土の地面が丸出し。
しかも“雑草を抜きました”というのでは無く、塩水で枯れてしまったようだ。
たぶん、この夏の台風(18号か?)で港一帯が高潮で水没してしまったのではないだろうか。
自然の猛威はすごいなあ、とノー天気に思うのであった。(^^ゞ
しかし、今回の旅行では、台風の被害をあちこちで目撃することになるのである。

港の向こうには、乗ってきた“びなす”が、船首の出入り口を開けて停泊しているのが見える。

船首がポッカリ開いた“びなす”
船首がポッカリ開いた“びなす”。
青森とは反対側だね。


さて、先はまだまだ長いので、ぐずぐずしないですぐに出発することにする。
フェリーターミナルを、2:15、出発。
国道227号を大野町に行き、函館江差自動車道に乗る。
そして、すぐに函館JCTから函館新道へ。長万部方面へ向かう。
このルートは、去年(2003年)の8月に来た時にも利用したのだが、要するに
どちらも無料開放されている高速道路である。
大沼への峠下まで最速で行けるのである。

そして、真夜中の国道5号を長万部方面へ向けてひた走る。
雨はあまり強くないのだが、ところどころ濃い霧が出ていて結構気を使う。
森町を過ぎて海岸沿いを行くようになると、霧も晴れ、淡々と走れるようになった。

3:59、長万部ICから道央道に乗る。
実はこの一つ函館よりの国縫ICが現在出来ているのだが、ガソリンが半分くらいに
なっていたので、24H営業のGSを探していたのだ。
森町にはあったので、長万部までの国道沿いにもあるだろうと気楽に考えていたのだが、、、、
無かった。(ーー;)

そこで、高速のSAなら24H営業のGSがあるだろう、ということで長万部から乗ったのである。
道央道でもこの辺は、片側一車線で、場所によっては対面通行になっている。
真夜中の高速道路は単調なので、眠気に気を付けなくては。
しかも、対面通行部分では、時折来る対向車に非常に気を使う。
速度差は200kmにもなるしね。

4:40、有珠山SAに到着。
誰もいない。売店もやってない。もちろんGSなど営業していない。
う〜〜ん、困った。
とりあえず、トイレ休憩だ。

夜明け前の有珠山SA
夜明け前の有珠山SA。


4:54、有珠山SAを出発。
札幌に向けて走るにつれ、夜が白々と明けてきた。

夜明けの道央道。
夜明けの道央道。
(白老付近)


まだガソリンの量は警告ランプが点灯するようなレベルではないが、このまま高速で
旭川に行くには絶対にもたないし、途中で一般道に降りるしかないかなあ。

まだ早朝だけど苫小牧なら営業しているGSがあるだろう、ということで、5:39、
苫小牧西ICで降りる。

苫小牧の国道36号沿いを走っていると、あったあった。やっと見つけた。
よかった。

ということで、ガソリンを満タンにして、5:56、出発。
この辺りはさすがに早朝でも交通量が多い。
国道36号を札幌方面に行き、6:16、苫小牧東ICから再び道央道に乗る。
さあ、知床を目指して突っ走るぞ。


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<高速道路のSAで馬に遭遇!>

6:44、札幌JCTを通過。旭川方面へ。
7:02、岩見沢SAに到着。朝食タイムにしよう。

岩見沢SA。
岩見沢SA。
いい天気になった。


朝食を食べ終わって、ベルクを外に出す。
ふと見ると、芝生広場の方の階段に何やら黒っぽい動物のシルエットが。
近づいてみると、高さ1.5m程の馬のオブジェが、階段に置いてある。
まるで、ポニーが階段を上っているようだ。

階段に馬が!? 草を食べている。
階段に馬が!? 草を食べている。


何んでこんな所に馬のオブジェがあるんだ?
日高地方なら分かるけど。
横の看板をみると、「ばんえい競馬」の記念碑みたいなものらしい。

ばんえい競馬の説明(85.5KB)



ベルクは、動物の形をしているけれど動きもしないし、匂いもしない“変なもの”
にとまどっているようだった。

ねえ、あれはなあに? 動かないぞ。クンクン。
ねえ、あれはなあに? 動かないぞ。クンクン。


で、すぐに興味を無くし、そばの草むらに顔を突っ込むのであった。(ーー;)
また、横の芝生には、実物大(と思われる)の馬の像があった。
あんな大きなソリに何百kgというおもりを載せて引くのだから、大したものだ。
ベルクなら、すぐにレース放棄してしまうだろう。

ボクはあんな大きなソリを引くのはヤ〜ダよ。
ボクはあんな大きな
ソリを引くのはヤ〜ダよ。


車に戻り、ベルクに朝ゴハンをあげる。
そして、ここから運転をラビに代わり、私は助手席へ。
7:41、出発する。

ラビは、北海道では初めての運転だ。
まあ、道央道はアップダウンも急カーブも少ないし、運転しやすいから大丈夫でしょ。
助手席から見る北海道の風景もいいものだ。
しかし、いままでの運転の疲れが出たのか、途中で眠ってしまった。
旭川手前でハッと目が覚める。ふ〜、無事に目が覚めてよかったぁ。(^^ゞ

旭川を過ぎ、8:46、比布JCTで旭川・紋別自動車道へ。
分岐してすぐ先にある料金所のところでラビと運転を代わる。

この旭川・紋別自動車道は現在工事中で、途中の愛別ICまでが今年(2004年)
になって開通したのである。
また、その先の北見峠のトンネル部分もすでに開通していて、どちらも現在は
暫定で無料開放されているのである。

旭川・紋別自動車道。
旭川・紋別自動車道。
(愛別IC付近)


無料ということもあり、交通量が結構ある。
そのため、スピード的には“高速”道路ではないが、ま、一般道よりは早い速度だ。

8:53、終点の愛別ICから一般道へ降りる。
国道39号を層雲峡方面へ進み、上川町で国道273号へ左折。
北見峠方面へ向かって山間の国道273号を行く。
そして、峠の手前の浮島ICから、再度旭川・紋別自動車道に乗る。
北見峠はトンネルでパスしてしまうのだ。

旭川・紋別自動車道。
旭川・紋別自動車道。
(浮島IC付近)


時間があれば峠道を行くのも楽しいのだが(ベルクは迷惑かも(^。^;))、
今回のようにあまり時間が無いときには、こういう道を通るのも有りかな、と思う。

トンネルを過ぎると、峠を越えてきた国道333号に合流し、丸瀬布へ。
10時ちょうどに丸瀬布の道の駅に到着。ふ〜、少し休憩だ。

丸瀬布の道の駅。
丸瀬布の道の駅。


ここは、駐車場や売店はあまり広くないが、奥の方に芝生広場が広がり、ワンコ連れの
休憩にはいいところだと思う。

道の駅の奥の芝生広場。
道の駅の奥の芝生広場。


10:19、道の駅を出発。
あと、もう少しだ。


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<湖が真っ赤に染まる>

国道333号を北見市に向けて走る。
北見市を過ぎ、端野町で国道39号を網走方面へ左折。
そして、程無く道道104号に左折し、能取湖方面へ。
途中から道道591号を行き、能取湖畔の卯原内の町に出る。
能取湖畔と言っても広いので少し探してしまったが、案内板に従って湖畔の
サンゴ草群生地へ到着。11:54。

さすがに今がちょうど見頃とあって、駐車場はほとんど埋まっている。
また、観光バスで観光客も来て混雑している。
まあ、混雑しているといっても、そこは北海道だ。
周辺の道が渋滞するようなことは無いけどね。
我々も、特に待つこともなく駐車できた。

駐車場のすぐ横から、真っ赤なサンゴ草の群落が一面に広がっている。

能取湖のサンゴ草群生地。
能取湖のサンゴ草群生地。


よく観察すると、光の加減で深紅からピンクまで微妙に色が変わるようだ。
やっぱり見事だなあ。

微妙に色が変わる。
微妙に色が変わる。


また、群生地の中を100m程の木道が設置してあり、湖の縁まで行ける。
木道を歩いて突端まで行く途中、ベルクは湖面をかすめて飛ぶ鳥に興味津々。
なんとか木道から飛び降りもせずに無事に端まで行った。(ーー;)

木道で奥の方まで行ける。
木道で奥の方まで行ける。


ちなみにサンゴ草とは、水辺に生える一年草のことで、夏は普通の草のように緑色
なのだが、秋になると茎から全身が赤くなるのである。

サンゴ草の説明はこちら(67.7KB)



で、近づいてよく見ると、、、、、
なんか茎が鳥の足のようで、あんまり気持ちいいものでは無いなあ。

サンゴ草のアップ。
サンゴ草のアップ。


サンゴ草群生地のパノラマ画像はこちら(248KB)


ここは有名観光地なので人が多く、北海道らしくのんびりできない。
で、この後は、人が少ないであろう能取岬の方へ移動する事にする。
12:25、出発。

湖畔を通る国道238号へ戻り、網走方面へ少し走り、能取湖畔に沿って行く
道道76号へ左折。
しばらく湖畔に沿って行くと、オホーツク海に出た。
そして道は舗装が途切れ、ダートに。
ま、ダートと言っても一応道道なので、すれ違いも十分にできる幅があり、
特に不都合は無い。

能取岬への道道76号。
能取岬への道道76号。
左はオホーツク海。


道道から能取岬への横道に入ると、再び舗装路に。
最後のアプローチは、気持ちのいいワインディングだ。

岬までもうすぐだ。
岬までもうすぐだ。


12:47、能取岬に到着。
広い芝生の台地が広がっている。そしてその向こうには灯台がポツンと建っている。
今日は天気もよく、青空と海風が気持ちいい。
やっぱりこれが北海道だなあ、と一人で納得する。

能取岬。
能取岬。広い芝生の台地の向こうに
ポツンと灯台が建っている。


芝生の台地をブラブラする。
台地の縁を崖に沿って端っこまで行ってみる。
しかし、ベルクは相変わらず地面や草むらの匂いばっかり嗅いでいる。
少しはこの気持ちのいい景色を眺めてみろよなぁ。まったく。

広いなあ。まだ先があるよ。 オホーツク海に落ち込む断崖絶壁。
広いなあ。まだ先があるよ。 オホーツク海に落ち込む断崖絶壁。



能取岬のパノラマ画像はこちら(149KB)


広い台地をしばらく散歩して、潮風をいっぱい吸い込んだ我々は、早めに本日の宿泊地
のウトロに向けて出発することにした。
実は、途中にはいつも立ち寄る小清水原生花園(のレストハウス)があり、そこの
ソフトクリームがお目当てなのである。(^。^;)


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<知床だぁ>

13:27、能取岬を出発。
道道76号まで戻り、網走の街へ。
この道道も、先ほどのダートとは違い、こちら側は舗装済みのいい道である。
そうか、能取岬へのメインルートはこっちなのか。
我々の行程はいつも人の反対を行くようになっているみたいだ。(^。^;)

網走で国道244号へ入り、海岸沿いを斜里町に向けて走る。
13:58、小清水原生花園に到着。

この時期、花はほとんど終わってしまっている。
ハマナスの実が、まるで真っ赤なほおずきのようになっているくらいか。
ま、お目当てはソフトクリームだし、こんなもんで良しとしよう。

小清水原生花園。 駐車場の前で。
小清水原生花園。
天気が良くて気持ちいいねえ。
駐車場の前で。


我々だけおいしい思いをするのも忍びないので、ベルクには新鮮な牛乳を買ってあげた。
2日間ずっと車の中で、ベルクもお疲れのことだろう。

んぐんぐ、おいしいなあ。
んぐんぐ、おいしいなあ。


さあ、我々もソフトクリームを食べるぞ。
ベルクにはあげないもんね。許せよ。

それもおいしそうだなあ。
それもおいしそうだなあ。


美味しいものを堪能し、14:30、出発。
国道244号を走り、斜里町へ。
斜里町を14:55に通過、国道334号へ入る。
いよいよ知床だ。
オホーツク海を左に見ながら知床半島を北上する。

そして、ウトロの手前のオシンコシンの滝へ。
15:34、到着。
やっぱり観光客が多いなあ。観光バスがいっぱい停まっている。
ここは、ツアーには絶対に組み込まれているもんね。

我々はもう3回目だが、滝そのものが豪快で素晴らしい。
何回来てもほれぼれするような滝だ。
ベルクをモデルに写真を撮っておく。

オシンコシンの滝
オシンコシンの滝


15:49、出発。
そして15:58、10分ほどで本日の宿泊場所の、いるかホテルに到着。
ふ〜、さすがに長かったなあ。
東京から32時間、1,500km弱の行程だ。
しかし、これから先の行程が楽しみで、疲れはあまり感じないものだ。

とりあえずホテルにチェックインし、荷物を降ろす。
まだ夕食まで時間があるので、高台の方にある夕陽台という展望台に行くことにする。

港の脇から、大きな観光ホテルが建ち並ぶ高台に上り、夕陽台を探す。
と、ある駐車場の脇に何やら大きな動く物が。
なんと、エゾシカがうろうろしているではないか。
どうやら、駐車場の隅の草を夕食に食べているようだ。

何気にエゾシカがお食事中。
何気にエゾシカがお食事中。


知床は道内でもエゾシカの数が多いと聞いたが、東京で野良猫が塀の上を歩いている
ように、そこら辺を何気なくエゾシカがうろうろしているのを見ると、驚いてしまう。
この他にも、ホテルの裏側の、森に近いところでは20頭以上のエゾシカがお食事中
であった。(^。^;)

エゾシカを見つけヒンヒン言うベルクを引っ張り、キャンプ場の脇から夕陽台へ向かう。
夕陽台からは、眼下にウトロの町と港が一望で素晴らしい眺めだ。
ちょうど海に沈みゆく夕日が目に眩しい。
夕陽台。
夕陽台。
逆光で見えないけど
ウトロ港が一望。


18時ころ、ホテルに戻る。
豪華な食事に舌鼓を打ちながら、これからの予定に思いを馳せる。
明日は羅臼のレヴンちゃんとグワイ君に会う予定だ。楽しみだなあ。

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【本日の走行距離:767.0km】


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